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Salesforce画面できめ細やかなUIを表現すべく画面作成ツール「SkyVisualEditor」を導入、 内製開発で業務の効率化を図る

記事掲載日:

2025年5月28日

Salesforce画面できめ細やかなUIを表現すべく画面作成ツール「SkyVisualEditor」を導入、 内製開発で業務の効率化を図る

オリックス銀行株式会社

従業員数:

929名(2025年4月1日時点)

課題:

Excelファイルを使用して行っていた業務をSalesforceに移管するにあたり、 複雑な画面をSalesforceに構築することが難しかった。

実店舗を持たず、インターネットを介した取引を中心に多様な金融サービスを展開しているオリックス銀行。全社的なDXを推進し、Salesforceプラットフォームを軸とした内製開発に取り組んでいる同社では、主力業務である個人向け投資用マンションローンにおけるExcel業務をSalesforceに移管するにあたり、Salesforceの画面デザインをノーコードで作成できる「SkyVisualEditor」を採用した。本プロジェクトを主導したデジタル戦略推進部の飯尾氏と、営業統括部 デジタル推進課の奈良氏、新井氏に話を伺っていく。

 

システム内製開発プロジェクトとしてExcel業務のSalesforce移管に着手

───オリックス銀行が展開されている事業の概要と、システム開発の方向性についてお聞かせください。

飯尾:当社は2023年に設立30周年を迎え、実店舗やATMを持たない無店舗型のビジネスを展開していることが最大の特徴です。実店舗を持たないからこそスピーディに対応する必要があるためシステム開発では内製化に舵を切り、2021年にデジタル戦略推進部にSalesforce内製開発の機能を設け、内製開発に向けたDXを推進しています。

オリックス銀行株式会社 デジタル戦略推進部 業務ソリューションチーム 主任
飯尾 芙美 氏

───内製開発の取り組みのなかで、Salesforceを導入されたと伺っていますが、その経緯についてお話しいただけますか。

飯尾:2021年10月から、Salesforceで本格的な内製開発を行うプロジェクトを始動し、約3年かけて、これまでベンダーまかせだったシステム開発・運用からの脱却を図りました。お客さまにより高い付加価値を提供するため、ウェブサイトやメール、チャット、電話といった多様なチャネルの情報を一元管理できるプラットフォームの構築を目指しています。

Salesforceは年3回のバージョンアップがあり、それに対応できなければ円滑な業務に支障をきたしてしまうため、基本は標準機能を使ったシステム開発を目指し、対応しきれない部分はAppExchangeアプリで機能を拡張。それでも対応しきれないケースではコーディングする、といった3つのステップで検討し内製開発に取り組んでいます。

───今回、主力業務である個人向け投資用マンションローンを扱う営業部門の業務をSalesforceに移管するにあたり、テラスカイが提供するSkyVisualEditor(以下、SVE)を採用された目的と経緯についてお聞かせください。 

飯尾:従来より営業部門の業務に用いられてきたExcelファイルは、何年にもわたって作り込まれた、非常に複雑なものでした。数十シートで構成され関数やマクロを駆使し、数え切れない業務を支えてきたものをSalesforceに移管するのは極めて困難なミッションであり、なかでも、これまで慣れ親しんできたUIとのギャップを小さく抑えた刷新は課題でした。きめ細やかに作られた既存のUIや利便性を損なわないように、画面をデザインできるツールを複数比較検討した結果、SVEを採用したという経緯です。

───SVEを選定した理由、採用の決め手を教えてください。

飯尾:検討ツールは複数あったのですが、帳票出力などに重きを置いたものがほとんどで、当社できめ細やかに作りこまれたUIと、その後ろで動いている計算ロジックまでを取り込めるツールはSVEだけでした。そのためPoCを実施して課題を解決できることを確認したうえで採用を決定しました。

コーディングありきのシステム開発では柔軟なカスタマイズが行えず、スピーディな改修が難しくなるという問題があり、画面作成に特化したSVEには以前から注目していました。そこで今回のプロジェクトがスタートした際にテラスカイさんに相談したところ、PoCの実施を提案され、サポートを受けながら検証を進めていった経緯です。

開発画面サンプル ExcelのイメージをSalesforce画面に再現

システム開発部門と事業部門がタッグを組み
現場の要望を取り入れた業務システムを構築

───今回のプロジェクトでは、DX推進と内製開発を担うデジタル戦略推進部に加え、営業部門のメンバーも参画されていると聞いています。

奈良:今回は当社の根幹を担う重要なプロジェクトであるため、営業部門から私たち二名を含め、五名が参画しました。私が所属する営業統括部デジタル推進課は、従来の紙を用いた業務をデジタル化したあとの運用をサポートし、円滑に業務を行えるようにするために設立された部署になります。今回のプロジェクトにおいても、現場サイドの課題や要望を吸い上げて、システムに反映させるという立場で参画しています。

オリックス銀行株式会社 営業統括部 デジタル推進課 主任 奈良 真吾 氏

新井:私も奈良と同じ部に所属していますが、ここに配属される前は5年ほど営業部に所属していたので、今回のプロジェクトではSalesforceに移管した業務に携わっていた経験を、システム開発にフィードバックするという役割を担っています。

───今回は、Excelツールで実装していた機能の一部をSalesforceに移管されていますが、適用した業務はどのような基準で選ばれたのでしょうか。

奈良:Salesforceに移管することで得られるメリットが高いものということで、帳票関連、なかでも申請業務に関わる部分に絞って5つの業務で使用していたExcelシートをピックアップしました。

新井:将来的なデータの利活用を考慮し、Salesforce内にデータを蓄積することで大きな効果が得られそうな業務を意識したところもあります。

───システム開発で苦労した点、工夫したポイントについてお聞かせください。

奈良:Salesforceに移管するExcelツールは非常に複雑化しており、それらの機能や仕組みを一つひとつ掘り起こしていく作業に苦労しました。1年近くはこの事前調査に費やしています。現場の課題としては、業務ごとにシステムを行き来するのが大変という話を聞いていたので、できるだけSalesforceのなかに業務を集約することを意識しました。

飯尾:Salesforceの画面を作成するにあたって、Excel関数からSalesforce関数に置き換えるため、既存のExcel関数を確認したのですが、これは反省点だったと思っています。重要なことは関数を使って何を実現したいのか、どこを効率化したいのかをヒアリングしたうえで、単に関数を置き換えるのではなく、実装方法を一から見直すというアプローチで進めるのが効果的というのが今回の取り組みで得られた知見で、今後のプロジェクトに活かしていきたいと考えています。

───本プロジェクトにおけるテラスカイのサポートについて、所感をお聞かせください。

飯尾:相談してすぐにPoCの提案をいただきました。3カ月のプロフェッショナルサポートを契約し、テラスカイのエンジニアさんに問い合わせしながら、テスト環境で帳票の取り込みなどを試せたことで、期日内に検証できたと感じています。実際に、今回Salesforceに移管した帳票に関しては、PoCで作成したものがベースになっています。

オリックス銀行株式会社 営業統括部 デジタル推進課 新井 萌花 氏

新井:丸1日かけてSVEの研修を受講しました。システム開発に関しての知見がないため、理解しきれなかった部分もありましたが、業務部門内の会議などで意見を出せるくらいのナレッジを得ることができたことは非常に大きかったと思います。

飯尾:ノーコードで柔軟にきめ細やかなUIを作成できるという手応えを感じる一方で、まだ把握できていない機能が多数用意されているという印象を受けました。今回のプロジェクトだけでなく、Salesforceプラットフォームを軸とした内製開発に有効なツールというのがファーストインプレッションです。

内製開発で既存業務のシステム化を加速させ
Salesforceプラットフォームの定着化を促進

───プロジェクトは計画どおりに推移したのでしょうか。

飯尾:2025年の2月にシステムをリリースし、4月に本格稼働しました。複雑且つ重要な業務を移管することもあり、十分なモニタリング期間を設けました。

───本格稼働を控えているなか、期待されている導入効果についてお聞かせください。

飯尾 定量面では、当社のExcelツールを含む多数のシステムを駆使しそれぞれのUIで実務を行う工程を、Salesforceプラットフォームに集約することによる作業時間の短縮効果を期待しています。

定性面では、ユーザーのシステム遷移が減り、Salesforce上で使い慣れたUIで業務ができることは大きなメリットで、実際に好評のようです。Salesforceに移管する帳票が増えれば、効果はより高くなると考えており、定量面・定性面双方のメリット拡大を目指して、今後も取り組みを続けていきたいと考えています。

奈良:業務部門としては作業時間の短縮はもちろんですが、Salesforceへのデータ蓄積が、今後のビジネス拡大に寄与してくれると考えています。将来的にも、SVEの機能を使って現場の課題を解決する機会はたくさんあると思っているので、これからも効果的な活用を模索していきたいと思っています。

新井:既存のExcelファイルサイズが肥大化し、動作が重たくなっているという課題も解消できると考えています。営業部門が最新のExcelファイルを毎月更新し、そこから別部署がデータを吸い上げて業務に利用するといった業務フローのムダな部分がなくなることを期待しています。

───今回の取り組みを踏まえた今後の展望についてお話しいただければと思います。

飯尾:今回は社内業務に適用した実装でしたが、パートナーである不動産業者さまと営業担当者のやり取りを効率化する仕組みなども検討したいです。2025年7月にリリース予定のSVE新機能にも注目をしています。

新井:利用者に向けた取り組みも進めています。お客さまがアップロードした本人確認書類に、一部不備があった場合、書類の再提出の依頼が必要で、業務負担が生じることがあります。SVEの次バージョンではこの業務課題に対し、簡易的に対応できる機能が提供される予定のため、SVEの今後の機能追加にも期待しています。

───最後に、テラスカイに期待されているところをお聞かせください。

飯尾:今回のプロジェクトをきっかけに、テラスカイさんにはいろいろなご要望に対して迅速かつ真摯に対応いただいております。今後も変わらぬ手厚いサポートとともに、SVEやSalesforceの最新機能を活用した提案などもいただけることを期待しています。

※この事例は、2025年4月時点のものです。

会社プロフィール

オリックス銀行株式会社

所在地:

東京都港区

事業概要:

「オリックス銀行株式会社」は、世界約30ヵ国・地域にてさまざまな金融サービスを提供するオリックスグループの一員として、金融サービスを提供する金融機関である。インターネットを通じた取引を中心に、無店舗型のビジネスを展開していることから、業界の中でも先進的にデジタライゼーションを推進。個人・法人問わず顧客のニーズに広く柔軟に対応できる銀行として、2023年で設立30周年を迎えた。